当院の入れ歯治療

毎日快適にお使いいただける入れ歯を作るには、「精密な型どり」や「噛み合わせの分析」など、高度な技術が不可欠です。歯科医師なら誰でもできるというわけではありません。

当院の副院長は、岡山大学の補綴（ほてつ）学講座出身で、日本補綴歯科学会「認定医」の資格を持っています。さらに、入れ歯の研究で博士号を取得。学会や学術大会での発表を行い、最優秀賞を受賞した経験もある歯科医師です。

また、院長は入れ歯の治療経験が30年以上（※）あり、その間に手がけた症例は1,000床（※）にも上ります。これほどの症例を経験すると「このようなお口の状態のときには、こうした対処をすれば噛める入れ歯ができる」といったセオリーが見えてきます。いわば「入れ歯治療の勘所」がわかるようになるのです。そのため当院には、ご高齢の患者さま、中でも入れ歯治療を目的に来院される方が多くいらっしゃいます。

院長と副院長が、それぞれの豊富な経験に基づいて、一人ひとりに合った噛みやすい入れ歯をお作りしています。今お使いの入れ歯に、「痛い」「噛めない」「ガタつく」などのお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

※2023年現在

保険診療でも、ある程度噛みやすい入れ歯をお作りできますが、どうしても限界があります。「噛みやすい」と言っても、保険診療の入れ歯と自費診療の入れ歯では、噛める度合いが異なります。

もちろん、特別に硬いものでなければ保険診療の入れ歯で噛めますし、食事もとれます。しかし、タコやイカの刺身、おせんべいなどを噛むのは難しいのが実状です。

これが自費診療なら、タコ・イカの刺身やおせんべいも難なく食べられるほど、噛みやすい入れ歯に仕上がります。保険診療と自費診療の入れ歯では、このくらいの差が生まれるのです。

自費診療の入れ歯には、保険診療のような細かいルールがありません。治療方法や材料に制限がないため、患者さまのご希望に合ったものを選択できます。入れ歯を薄く作って快適な装着感を実現したり、生まれ持った歯や歯ぐきに近い見た目の材料を採用したり、部分入れ歯の金具をなくしたりと、より快適で自然な見た目の入れ歯が作れます。保険診療が「最低限の治療」であるのに対し、自費診療は「最良の治療」を目指せる手段だと言えるでしょう。

「より快適に、好きなものを食べたい」
「見た目の良い入れ歯にしたい」

このような方に向けて、私どもは選択肢として自費診療の入れ歯をご用意しています。保険診療にするか自費診療にするかは、患者さまご自身の希望で決められます。当院では事前に、双方のメリット・デメリットをしっかりとご説明。無理に自費診療をすすめることはありませんので、安心してご相談いただきたいと思います。

当院は、自費の入れ歯の中でも「ミラクルデンチャー」をおすすめしています。ミラクルデンチャーは、従来の入れ歯に比べ外れにくく、食べものを噛みやすいのが特徴です。

弾力性の高い材質で薄く仕上げるため、お口の中の違和感が少ないこと、そしてご自身の歯に近い色でお作りでき、一見して入れ歯だとわかりづらい点もミラクルデンチャーのメリットです。

また、金属の留め金を使用しないのも、金属アレルギーをお持ちの方にとっては嬉しいポイントではないでしょうか。

ミラクルデンチャーは自費診療でのご提供となり、保険診療の入れ歯よりも初期費用が多くかかってしまうのが難点です。しかしその分、さまざまな利点がある入れ歯でもあります。長期的に見た場合、よりご満足いただきやすい入れ歯だと言えるでしょう。

入れ歯でうまく噛めない原因の多くは、「噛み合わせの位置」が合っていないことです。

人間が最も噛みやすいのは、「天然の歯があった頃の噛み合わせの位置」。それを入れ歯で再現するには、高度な技術が必要です。

まず、十分な時間をかけて、お口やあごの動きを記録・分析する必要があります。また歯だけでなく、唇や頬・あご・舌の動き・歯ぎしりする時に、口の中はどう動いているのかなど、日常で起こりうるお口の動きを正確に記録しなければなりません。

私どもは、患者さまのお口の「天然の歯があった頃の噛み合わせの位置」の再現に努め、噛みやすい入れ歯の実現を目指しています。

入れ歯が合わない原因の2つ目は、入れ歯と歯ぐきとの間に隙間があることです。入れ歯は吸盤と同じ仕組みで歯ぐきにくっついています。隙間があると吸盤がくっつかないのと同じように、入れ歯も隙間があるとガタついたり外れたりしてしまいます。

隙間のない入れ歯作りには、精密な型どりが不可欠です。特に自費の入れ歯なら、より正確な型どりを行えるため、お口にフィットした噛みやすい入れ歯をお作りできます。

当院では自費の入れ歯を製作する際、「個人トレー」と呼ばれる道具をお作りしています。ここで言う「トレー」とは、型どり材を乗せる枠のことです。個人トレーは、一人ひとりのお口に合わせてオーダーメイドでお作りします。この個人トレーを使うと、既製品のトレーを使った場合に比べて、より精密な型どりが可能です。

また、シリコン製を中心に複数の型どり材を使用し、お口の状況に合わせて併用したり使い分けたりしながら変形しにくい型どりを実現。さらに入れ歯の完成後も、微妙な隙間をなくすために丁寧な調整を行っています。こうした工夫を重ねて、ピッタリと隙間のない入れ歯の製作に努めています。

精密な型どりや噛み合わせの分析は、どうしても手間と時間がかかる工程です。しかし、お口に入れた後のことまで考えて作られた入れ歯は、噛みやすさや外れにくさなどの面できっと喜んでいただけるはずです。私どもはその思いを忘れずに、こだわりを持って入れ歯作りに取り組んでいます。

入れ歯の完成後は、数回にわたって微調整が必要になる場合が少なくありません。当院は、徹底した型どりや噛み合わせの分析によって、入れ歯の調整を最小限に抑えています。調整のための来院回数が通常より少なく済むのが特徴です。

患者さまのご負担をできるだけ減らせるよう、痛くない、外れない、噛みやすい入れ歯の実現を目指しています。今お使いの入れ歯が合わずにお困りの方、これから入れ歯を作ろうとお考えの方は、一度お気軽にご相談ください。

入れ歯や歯の詰め物・被せ物は、「歯科技工士」という専門家が「歯科技工所」で作っています。この技工所にはそれぞれ得意分野があり、入れ歯が得意なところもあれば、詰め物や被せ物を得意としているところもあります。

依頼する技工所の得意分野と技術力によって、製品の質は大きく左右されるもの。入れ歯の製作は当然、入れ歯作りを得意とする歯科技工所に依頼したほうが良いのです。

私どもが現在提携しているのは、素晴らしいテクニックを持つ歯科技工士が在籍する技工所や、さまざまな種類の入れ歯が得意で難しい設計にも幅広く対応できる技工所など、いずれも技術力があるところばかりです。確かな技術力を持つ技工所と提携し、患者さまに合った入れ歯作りを追求しています。きっとご満足いただけるでしょう。

歯科技工士が自費の入れ歯製作にかける作業時間は、150時間にも及ぶそうです。保険の入れ歯は一般的に5時間程度と言われますから、およそ30倍もの時間をかけて製作していることになります。

技術力と品質にこだわって技工所を厳選しているのは、より良い入れ歯をお届けしたいという当院の思いの現れでもあります。入れ歯についてのお困りごとは、何でもお気軽にご相談ください。