「抜歯即時埋入法」の治療例
今回は、歯根が割れてしまったり、重度の虫歯などで「抜歯が必要」と診断された際、抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入法(ばっしそくじまいにゅうほう)」の治療例をご紹介します。
一般的にインプラント治療は、歯を抜いてから骨が治癒するまで数ヶ月待ち、それからインプラントを植えるため治療期間が長くなりがちです。しかし、条件が揃えば「抜歯したその日にインプラントを入れ、さらに仮歯まで装着する」ことが可能です。
実際の症例の写真とともに、その治療の流れを解説いたします。
症例のご紹介(治療の流れ)
① 治療前(抜歯が必要な状態)
上顎右側第一小臼歯(上の右側・前頭から4番目の歯)の治療前の状態です(矢印の部位)。歯の根元(歯根)の組織が大きく破壊されており、これ以上ご自身の歯を保存することが不可能であるため、抜歯が必要と診断されました。 この部位は、お口を開けた際や笑ったときに見えやすい位置にあるため、「歯がなくなると困る」「不自然な見た目になりたくない」というご要望が多い箇所でもあります。
② 抜歯即時埋入 + 仮歯装着(当日の処置)
【ここがポイント!】 抜歯を行うと同時に、その歯を抜いた穴(抜歯窩)を利用してインプラント(人工歯根)を理想的な位置へと埋入しました(インプラントの埋入)。インプラントと骨の隙間には適切に人工骨を填入(人工骨の填入)し、さらにその日のうちに固定式の「仮歯」を作製して装着しています(即日で仮歯の装着)。 こちらの経過をご覧いただくとわかるように、抜歯当日であるにもかかわらず、見た目にはしっかり歯がある状態をキープできています。これにより、お帰りの際も歯がない状態で過ごす必要がなく、日常生活や周囲の目を気にするストレスが大幅に軽減されます。
治療完了・最終被せ物の装着(治療完了後)
インプラントが骨としっかり結合したことを確認した後、型取りを行い、最終的な精密セラミッククラウン(被せ物)を装着しました。 周囲の天然歯となじむよう、色・形ともに自然で美しい仕上がりとなり、手前の前歯から奥歯にかけてのスムーズな歯並びと、しっかり噛める健康的な咬合関係を回復することができました。
■ 当院の安全への取り組み:X-Guide(ダイナミックナビゲーションシステム)の導入
抜歯即時埋入法は非常にメリットの多い治療ですが、抜歯した当日に骨の状態をリアルタイムで見極めながら、寸分の狂いもなくインプラントを理想的な位置へ埋入する高度な技術が求められます。
当院では、患者様に最も安心・安全な手術を提供するため、最先端の医療機器であるインプラント手術ナビゲーションシステム「X-Guide(エックスガイド)」を導入しています。
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リアルタイムで骨の内部を可視化:
車のカーナビゲーションのように、手術中のドリル先端の位置、角度、深さをCTデータと連動させ、画面上でリアルタイムに確認しながら手術を行います。
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0.1mm単位の精密な埋入:
目視だけでは確認できない骨の厚みや神経・血管の位置を完全に把握し、0.1mm単位の精度で計画通りの安全な位置へとインプラントを導きます。
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お身体への負担を軽減:
ナビゲーションシステムにより的確なアプローチができるため、切開を最小限に抑え、術後の痛みや腫れを大幅に軽減することが可能です。
■ 医療広告ガイドラインに基づく詳細情報
インプラント治療は自費診療(自由診療)となります。医療広告ガイドラインに基づき、本症例の治療費用や期間、リスク等を以下に明記いたします。
| 項目 | 内容 |
| 治療内容 | 抜歯即時埋入法によるインプラント治療(上顎右側第一小臼歯 1本)およびセラミック上部構造(被せ物)の装着(X-Guideナビゲーションシステム使用) |
| 治療期間 | 2025年12月 〜 2026年5月(約6ヶ月) |
| 通院回数 | 計 6回 |
| 総額費用(税込) | ¥572,000-(検査・手術・インプラント体・仮歯・最終被せ物代を含む) |
■ 抜歯即時埋入法のメリット・デメリット
【メリット(利点)】
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治療期間・手術回数の短縮:「抜歯」と「インプラント埋入」を1回の手術で同時に行うため、外科処置の回数が減り、全体の治療期間を大幅に短縮できます。
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当日に仮歯が入る(見た目の維持):笑ったときなどに見えやすい小臼歯部において、歯がない期間を作らずに済むため、審美的なストレスがありません。
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歯茎や骨の減少を最小限に抑える:歯を抜くと周囲の骨や歯茎が痩せてしまいがちですが、すぐにインプラントと仮歯で支えることで、自然な歯茎のボリュームを維持しやすくなります。
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痛みや腫れの軽減:何度も切開や手術を繰り返さないため、患者様の身体的・精神的な負担が少なくなります。
【デメリット・リスク(注意点)】
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適応症が限られる(誰でもできるわけではない):抜歯する周囲の骨の量や質が十分にあり、かつ活動性の激しい炎症(重度の歯周病や化膿など)がない場合に限られます。
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一時的な食事の制限:手術当日に仮歯が入りますが、インプラントが骨としっかり結合するまでは、治療部位で硬いものを強く噛むのを避けるなどの注意が必要です。
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インプラント周囲炎のリスク:治療後は天然歯と同様に丁寧な毎日のセルフケアと、定期的なメインテナンスを継続しなければ、インプラントの周囲に炎症が起きるリスクがあります。
確かなテクノロジーで、お一人おひとりに最適な治療プランを
抜歯即時埋入法は非常にメリットの多い治療法ですが、お口の中の状態(骨の厚みや感染の有無)によっては、安全性を最優先して「通常のステップ(抜いてから待つ方法)」をご提案させていただく場合もございます。
当院では、最新のCTデータと「X-Guide」による徹底したシミュレーションを行い、データに基づいた確実で安全な治療計画をご提示いたします。
「歯を抜かなければならないと言われた」「インプラント手術が怖くて一歩踏み出せない」とお悩みの方は、ぜひ一度当院までお気軽にご相談ください。